巨峰



桃も好きだし、梨も好きだけど、やっぱり一番は巨峰かなぁ。



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山梨と言えば、巨峰に桃に、果物の大産地なので行けばなんとかなる
という思いで山梨にやってきた。


それは当然のことで、車で走っていると両サイドにぶどう園が数十件
もしかしたら百軒近くあるんじゃないか、というくらい軒を連ねていて
車窓から見えるそのぶどう園の天井からは決まってたわわにぶどうが
ぶらさがっているのである。
大興奮の私は、もげる上に食べ放題のぶどう園に入ったのだけど、今の時期は
巨峰は終わっていて、ピオーネの食べ放題だという。


親切な主が、山にいけばまだ巨峰が残っているかもしれないし、
牧丘は巨峰で有名なんですよ、と教えてくださって、日も沈みそうな夕刻に
急いで山へ向かう。
ぶどう狩りのタイムリミットは日暮れ、なのだ。


牧丘に着いたら着いたで、またもぶどう園が沢山ありどうしようーと
思っていたところに、まだやっているぶどう園があったので、駆け込む。

笑顔で受け入れてくれて、お兄さんのアドバイスの元、もぎとり食べる。

これが、めちゃくちゃうんまいのです。
ぷりっと皮がはって色は深い深い紫。実もぎっしり固く非常に甘い。
今年は猛暑故貴重な巨峰になったのだとか。
それに今日でもう終わりだったんです、といわれ運が良い良い○と
前日の雨のことも今となってはなんのその。

お土産に2房手に入れなんとか夢を叶えることが出来たのでした。


山をおりた頃にはすっかり太陽は地平線にもぐったようで、里から見る
残光が、今までにない美しい色だったのです。


例えるならあの色は「菖蒲色」と「すみれ色」を混ぜた色だったと
思う。