穏やかな日々



新年度を迎えた。
清々しい四月。


三月までの気持ちをすっきり入れ替えて気持ち新たに迎えられたのも、
家を引っ越して生活の質がぐんとあがったからだ。
6畳1間からの窮屈な空間から一気に解放された日々の生活がとても
充実していて、車は手放すことになったけどとっても満足している。


この町を選んだのは図書館、郵便局、大好きなフランス菓子屋さん、
あの人から教えてもらったカフェ、それに緑豊かな渓谷があったから。


この家を選んだのは、日当り抜群、古いビルなのに中は綺麗、鉄のドア、
そして、おっきなテーブルを置けるダイニングがあったこと。
それなのに駅から数分の距離!
心折れそうになってた家探しだったのに、なんて素敵な巡りあいなの!
この家を内覧してすぐに決めたものだった。


引っ越してきて、お花屋さんが一杯あって、お豆腐やさん、お肉やさん
野菜屋さん、昔ながらの本屋さん、すでにつぶれてしまったけど古書屋さん
があったのも嬉しい出来事だった。




定位置となったダイニングテーブルの椅子に腰掛けて、
私はとても穏やかな時間を過ごしている。
穏やか、とても。