母の味


姪の運動会が、大雨のため中止になった。


母は朝からお弁当をこさえていたけれど、予報通りの
大雨のため、運動会よりは少し派手さをおさえた内容のお弁当。
それでも、遠足や運動会などの特別な時のメニューが
入っている。

私は幼い頃からそれが楽しみで、行事よりも、お弁当が
嬉しくて仕方なかった。

我が家では、朝ご飯は昼のお弁当の残りおかず、と
昔から決まっていて、今朝のごはんもそうだ。

本当に母のごはんはおいしい。


この日は、姪のリクエストで、私の幼なじみと大雨の中、姪の好きな恐竜博物館へ行ってきた。
ここへはもう数回行っているほど好きなようで、恐竜恐竜と騒いでいる。


お昼ご飯は姪と友人と私とで、母が作ってくれたお弁当を。
「昔からそうやけど、おばちゃんのごはんやっぱりおいしいねぇ」と、沢山食べてくれた。

友人も私と同様、母の味を覚えてくれていたことに感動。



帰りには出産した友人宅へ行った。
お腹がすいた、というので
さきほどの残りのお弁当を少しだけどお裾分け。

「うちのおかんのごはんより、おばちゃんのごはんは本当おいしいわー」と。


昔はよく友達のお弁当のおかずを食べ合っていて、友達同様に私も友達のおばちゃんが作るおかずが好きで
母にお願いして作ってもらったことがあるのだけど、あの味はおばちゃんにしか出来なくて、
友達のおばちゃんが作るおかずが好きだった、ということもある。



そんなわけでちょっぴり自慢な母の味でした。