世界のどこかで


迷っていた映画をみにいった。

思ったより仕事が長引いたのだけど、時刻表とにらめっこすること数分、ぎりぎり
間に合うな、と出発した。


迷っていた理由はいくつかあった。


まず、これはモンゴルのこどもが主人公のドキュメンタリー映画で、詳細はわからないけれど
こどもが亡くなる結末、だから。
こどもが亡くなるものほど残酷で、胸が苦しくなることはない。


発展途上国、のこどもの写真や映画で必ず出てくるフレーズの「笑顔がすてきだった」
と笑顔だけをアピールすることが私は最も嫌いなのである。
そして、この映画も少なからずそういうことをアピールしているようにみえたから。


仕事が終わってから30分以上かけて出かけていくには少し体力的に心配。



それでも行こうと思ったのは、昔から憧れている草原が広がるモンゴルが舞台の映画である、
ということと、探検家の関野さんと山田監督のドキュメンタリーだったから。

ただそれだけだった。

しかし、結果的に、行って良かった、が素直な感想である。


思ったとおり、「笑顔はすてきだった」から始まったのだけど、
この映画は、主人公の笑顔だけを切り取ったものではなかったからだ。


当時5歳だった彼女のあらゆる部分が正確かつリアルに写し出され、そこがなんとも愛らしく、
彼女の家族を通して、モンゴルの現状・世界金融危機の影響、を日々ごくふつーに生きる私たちに
知らせてくれたのだった。


最終的に彼女は亡くなるのだが、幼いこどもの命を奪うものがこの世に存在すること、
それが一番悔しい。


雪害によるもの、だけとはいいきれない、モンゴルの草原の事情を動物が死んだ映像から伝える。
生きていた家畜が息を途絶えるまでの姿を数分映し出し、その姿に涙がこぼれるほどだった。


無知であること、無関心であることが、発展国である私たちにはよくあること。

私には何も出来ない、したくても出来ない、ではなくて、まずは、知ることから始めることが
大切、ということを改めて実感するものだった。




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最近みた映画。備忘録として数ヶ月前のも含む。<映画館>
puujee
ココ・アヴァン・シャネル
南極物語
重力ピエロ
ディアドクター
ヤング@ハート



スラムドッグミリオネラ
ココシャネル
グラントリノ
into the wild
女の子物語
マジックアワー
チェンジリング
横浜メリー
プール
東京ソナタ
おとなり
他2作品(名前忘れたー、あのアクション映画なんだっかな)



シャネルはどちらも良かったけど、テンポはアヴァンのほうがあるような。
スラムドッグ〜はスラム街からはじまりみるみるはまり、アッという間に終わった、というほどリアリティ
溢れるものだった。
一番はもちろんinto the wild。

映画館あんまり行けなかったなー。
これからは足繁く通うつもり。