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ふたりでの夏山は今日で最後だね、ということで、
ふたりでしたいことは沢山あるのだけど、登山を予定に入れました。
下山時には、こんな霧の中を。
幻想的すぎて、
絵本の世界だ、映画のセットだ、はたまた夢の世界だ、
なんて話しながら。
でっかい角をつけた男鹿が、突然姿を表し、さっそうとわたしたちの前を
飛んでゆきました。
そんなわけで、しまいに四次元について話しながら、の登山でした。
流れる霧の中で、回り灯篭のように木々が走りぬけ、ついつい目をこすって
しまうような、そんな世界が目の前にあって、
私は、心の底から、「これが夢だったらどうしよう」
と心配していました。
そして、
あたりはすっかり暗くなって、
ふたりで霧の中をかけてゆきました。