つらつらと思い出話


ルミナリエの会場は、まるでお祭りのように夜店が沢山出店している。
人も多い。


地元では夏に全国的に有名なお祭りがあって、その盛り上がりようは小さな子どもからお年寄りまで
誰の心をも鷲掴みするほどの、情熱的な夏の行事なのである。

この夏の時期になると、近所では夜遅くまでお囃子が聞こえ、山笠をかつぐ男性のかけ声が響く。
幼き頃、母さんがばあちゃんがしつらえてくれた浴衣を着せてくれて姉のおさがりの下駄をはいて
お祭りに行くこと、そしてこのお祭りが始まるってことはこれから夏休みーー!と、とにかくうかれていたことを思い出す。

お祭り当日は夜遅くまで夜店をうろうろしたりお化け屋敷に入ったりするのだけど、
私はいつも箸巻きとジャンボ豚串を食べて、ハンバーグくじをするのが恒例だった。

私はお祭りの中でもとりわけ夜店を見るのが好きだった。


高校を卒業して北海道にやってきてからは、そんな大きなお祭りとはほど遠い夏を過ごし、一度だけ
隣町のお祭りに行ったときにそれはそれは本当に久しぶりに夜店を体験した。
浴衣を着て五人で行ったお祭り、懐かしいなぁ。



ルミナリエもとっても綺麗で大興奮だったのだけど、その夜店の多さにも感動し本当に嬉しくて子どものように
はしゃいだ、幼き頃に体験したお祭りのようで。
もう大人だから何を買ってもいいのだ。
箸巻きにジャンボ豚串に広島焼に苺飴にとにかく沢山食べた。


寒い冬の日の出来事であるが、夏のごとく楽しんだ夜だった。